弁イの願いは、おいしい干物を提供し、日本の食卓に笑顔を届けること。
この願いは創業から百余年を経た今も変わることなく、弁イのなかにしっかりと受け継がれています。
振り返ってみれば、3代にわたる弁イの歩みは、多くのお客様やお取引先様からいただいたご縁の歴史そのものでした。
この「干物」と「ご縁」という日本が誇る文化を4代目、5代目へと伝えていくことは、私たちの使命であり、願いです。
時代がどんなに移り変わろうとも、私たち弁イはこのご縁の歴史を大切にしながら、一歩一歩を踏みしめながら着実に歩んでいきたいと思います。
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「弁イ」の創業は、大正時代に遡ります。現当主の祖父にあたる鈴木伊右ェ門が一念発起し、伊勢湾を望む富田一色弁天町に煮干しを製造し、自ら商う小さな店を立ち上げたのです。弁天町は、新鮮な魚が入手しやすく、魚の加工に適した海水を含んだ地下水が豊富な土地柄でした。 |
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2代目の脩平は、幼いころから父・伊右ェ門の行商に同行しては、この仕事をよく見、自分で体験しながら育ちました。そして、お客様と直接触れ合うことの大切さを学んだといいます。 |
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1983年、現社長の貴視が弁イに入社しました。仕事の基本はすべて父である脩平から学んだものでしたが、入社早々から市場や取引先へ一人で出向き、そこで出会った人たちとの語らいのなかで柔軟な発想を育んでいきました。
そして、85年には「ひもの食堂」を開業。貴視にとっては、多くの人と直接つながることの大切さを形にする最初の大仕事でした。 |